防犯設備士というのは防犯のプロです。
警察官を希望する方だけでなく、警備会社やカギを取り扱う仕事などを考えている方は取っておいた方がおすすめな資格です。
防犯設備士資格を取って防犯設備機器の設置をしたり、防犯システムのコンサルティング・運用をしている会社に就職すれば、年収300~500万円ほどで働くことができます。電気工事士や消防設備士などの資格も取れば、更に収入をアップすることもできます。
防犯セミナーの講師や防犯アドバイザーとして活躍することもできます。
防犯設備士資格は、国家資格ではなく警察庁所轄公益法人の社団法人日本防犯設備協会が認定する民間資格です。
民間資格ではありますが、警察庁と親密な機関のため、防犯設備士協会に入る場合には警察の審査を受けないと入会できません。
2日間の講習と認定試験がセットになっています。
講習のテストで出題される問題の9割以上教えてもらえるので、それほど難易度の高い資格ではありません。
コツを掴めば何とかなります。
合格ラインは6割以上です。
全国5会場で年に4回実施されています。
受験申し込みをするとテキスト2冊が送られてきます。そのうちの分厚い方のテキストから出題されることが多く、薄い方は参考資料程度なので、分厚いテキストをしっかり読み込んでおきましょう。
強盗や不審者などの行動を知り、犯行手口を想定した上で設備の取付け場所やどんなものが必要なのかなどの知識を勉強することになります。
設備に関する知識の方がメインとなっている資格であり、防犯のための設備の設計や施工・維持や管理などを行なう専門家になることができます。
防犯カメラのシステムについて、不正持ち出し監視システムについて、録画用ハードディスクの容量を求める計算やカメラの画角や焦点距離を求める計算法などの知識が問われます。
防犯設備士の資格は、それだけ取ったからといって何らかの仕事に必ず就くことができるというものではありません。
電気工事士・消防設備士・危険物乙種四類・建設関係の免許・不動産関係の免許などとあわせて持つことで活かされるのです。
犯罪者意識についての知識を持っていることで、安心安全に考慮して仕事することができます。
資格取得を支援する制度がある企業もあるので、利用すれば更に取りやすくなります。
防犯設備士としての実務経験を積んで知識を深めることで、さらに上位の資格として「総合防犯設備士」という資格もあります。
防犯設備士の資格は永久的なものではありません。
3年ごとの資格更新が必要となります。
有効年月日を過ぎてそのままにしておくと資格停止となってしまいます。
強盗などの犯罪のやり方はどんどん進歩していっています。
それを防ぐための手段もまた同じように進化していっているため、常に新しい知識を持っておく必要があるのです。
更新手続きのための申請書を送付し手続き費用を振り込むことで事務局よりテキストなどが送られてきます。
それを元に更に勉強しなければならないのです。
問題用紙と解答用紙も送られるのでそれに解答して送付することになります。
合格であれば資格者証と模範解答の用紙が送られてきます。
判定結果により、再度の提出が必要となる場合もあります。
総合防犯設備士の資格もまた3年ごとの更新を行なうこととなります。
現在、資格保持者は2万人ほどいます。
さまざまな職業の方たちが試験を受けにきます。
現職の警察官などもよく受験します。
犯罪はいつの時代も廃れることはありません。
そのため取得しておいて損はない資格でしょう。
数年前までは国家資格にするような動きもあったほどの資格ですし、難易度もそれほど高くはないので受けてみるとよいでしょう。