賃貸物件のガラスが割れたら、管理会社や大家さん自身が加入している火災保険に連絡をすることを優先してください。
夜間や休日など連絡が取れない場合で緊急性があれば、自分でガラス修理業者を呼んで対処し、領収書を保管した上で後日管理会社に連絡を入れましょう。
管理会社への確認を取らずに修理する場合は、同じランクのガラスへ交換するように依頼してください。
プライバシー保護用の曇りガラスを透明なガラスに交換するなど、仕様を無断で変えると退去時に当初付いていたガラスに戻す費用を請求される恐れがあります。
借主の実費負担になる事例は少ない
賃貸住宅の場合は、大半のケースで保険が適用されます。
主なパターンと保険の種類をご覧ください。
- 借主の過失でガラスを割った場合 借主が加入している賃貸用火災(家財)保険の借家人賠償責任補償
- 空き巣、盗難、イタズラ、飛来物など 大家や管理組合が加入する建物の火災保険、もしくは借主の火災保険の修理費用補償
- 熱割れなど経年劣化が明確な場合 大家や管理組合が加入する建物の火災保険(一部で大家さんが実費)
賃貸では入居時の契約で、借家人賠償責任補償など一定の要件を満たした条件で火災保険に加入することが義務づけられています。
本来、建物部分の不具合は大家さん(貸主)の負担で対応するのが賃貸のルールで、借主負担になる場合は加入している火災保険から直接的な建物の修理費用を補償するのではなく、大家さんに与えた過失を賠償する名目で保険金が出ます。
管理会社→火災保険→修理業者の順番で連絡
ガラスが割れた時は専有部分・共有部分問わず、まずは管理会社に連絡しましょう。
大きなマンションでは管理組合があり管理人さんが常駐している場合もあります。
共用部分のガラスは管理人さんに直接相談してもいいですが、専有部分のガラスについては建物の管理組合は管轄外になります。
ここで言う管理会社は主に賃貸契約時の仲介会社です。大家さんの連絡先を知っている場合は直接連絡しても問題ありません。
管理会社に連絡することで、建物の火災保険や大家さんの実費で修理できる可能性があります。
大家さんや管理会社によっては、提携しているガラス修理業者を持っているケースがあるので、連絡が繋がる状況にも関わらず直接ガラス修理業者を呼ぶとトラブルになることがあります。
夜間や休日など連絡が取れなかった理由があれば、ネットなどで見つけた業者を勝手に手配しても納得してもらえます。
管理会社に連絡が取れなかった場合は、自身の加入している賃貸用火災保険に連絡しましょう。
保険適用の可能性が少しでもあれば、保険会社にガラス修理業者を手配してもらうこともでき、保険会社経由なら修理代金の立て替えもありません。
結果的に自身の保険ではなく大家さんの保険を使う場合でも、保険会社同士でお金のやり取りをしてもらえます。
管理会社と連絡が取れず、火災保険も補償対象ではない契約内容だったり保険会社の連絡先が分からない場合は、自分でガラス修理業者を選定して対処し、領収書を持って後日請求手続きを行いましょう。
連絡する優先順位が「管理会社→火災保険→修理業者」の順番であることを理解しておけば大きな問題になりません。
保険の加入内容によっては、借主の過失でガラスを割ったら実費修理になるケースもあります。
ガラスのトラブルはよくあることなので、火災保険の加入や更新時に内容をしっかり確認しておくと良いでしょう。