結露・カビ防止ガラスの特徴は、二層構造を持っていたり、内部に空気層やガス層が作られていることで、結露やカビを防げるのは、特殊なガラス構造を作る事により外側と内側の温度差を減らす事が出来るからです。
カビの原因は、ガラスの表面が湿ったり、結露が発生する事で局部的に湿度が上昇する事があります。
しかし、結露・カビ防止ガラスは、通常は結露してしまう内外の温度差でも表面が湿る程度で済みます。
一方、二層構造の特殊なガラスには、通常と同程度かそれ以上の強度はあるものの、修理のしやすさでは一歩劣ると考えられます。
特殊なガラスが修理しにくいのは、内部に空気層を作る密閉構造や、酸素透過防止用のガスが充填されている事が原因です。
つまり、結露・カビ防止ガラスの性能を求める以上は、特殊なガラスを使う必要があり、強度面の心配は少なくても、破損時の修理は難しくなると納得する必要があります。
結露・カビ防止ガラスは、周辺部位だけではなく、ガラスのはめ込み部分も隙間なくパッキングされています。
その結果、ガラス表面から伝わる温度は、非常に低く抑える事ができています。
心配な強度面ですが、通常のガラスと同じ位はあるので、硬い物を投げたり、衝撃を与えなければ問題ありません。
ただし、飛散防止用の網が内部に入れられているタイプの特殊なガラスは、部分的な温度変化であったり、急激な温度変化で割れる事があります。熱割れは、ガラスに含まれている網がガラスその物とは違う熱伝導率を持つ事で発生します。
特殊なガラスの導入を検討するのであれば、単純な強度以外の欠点を含めて修理のしやすさを考慮する事が大切です。
ガラスはシンプルで、不純物がなく純度が高いと、割れにくく耐久性の高い仕上がりになります。
二層以上の構造は、いずれかの層にヒビが入ったり割れてしまうとガラス本来の熱伝導率になってしまうので、結露やカビを防ぐ性能は著しく低下してしまいます。
また、単板の一枚物と比較すると、特殊性故にガラス交換が難しく、大掛かりな作業が必要となります。
ガスが充填されているタイプは、失ったガスの充填が困難なので、一般的には交換作業で復旧が行われます。